旭区のアパートで線防水の膨れの対応と長尺シートの施工
今回ご依頼いただいたのは、横浜市旭区の2階建てアパートのオーナー様からです。
16年前に一度、ご自宅の塗装工事でご依頼をいただき、今回は弊社のホームページでカバー工法などの施工内容をご覧になって、あらためてご依頼をいただきました。
オーナー様からご相談いただいたのは、アパート全体の改修工事です。
そこで現場調査を行い、補修工事も進めながら、鎧張り外壁の塗装工事と長尺シートの貼り込み工事、屋根のカバー工法を行うこととなりました。
このブログでは、全体の改修工事の中から、通路の線防水の再塗装工事と、階段と通路への長尺シート張り込みについてご紹介します。
階段の内部には、雨漏りによる鉄骨に錆びなどもありましたので、補修工事もあわせてご紹介しています。どうぞご覧ください。
線防水の膨れは水浸入の疑い
こちらの動画は、階段と2階通路の現場調査をした際のものです。
階段には、築40年分の劣化と傷みが見えました。
通路を見ると、線防水部分に膨れがあります。
(線防水とは、防水工事を床一面にするのに対して、廊下や階段の端部分だけ線状に防水工事をした箇所を指す言葉です)
線防水塗装をしてある通路の立ち上がり部分(通路の脇)には、とくに多くの膨れがありました。
膨れは、外壁内部にトラブルがない状態ではほとんど起こらない現象です。
水などが浸入して、内側から水や空気が防水膜を押すことで、膨れとなります。
今回の膨れも、そのような状態に見えました。
階段と通路には長尺シートの施工をご提案していましたが、線防水の膨れをこのままにはできません。そのため、剥がして中を確認したうえで工事を進めることとなりました。
線防水の補修再塗装工事と長尺シートの施工

最初に、膨れのあった立ち上がり部分の防水膜を剥がします。
剥がしてみると、上記の写真のように中の鉄部が錆び、ところどころ虫食いのように穴が空いていました。
鉄部が錆びているのは、水が浸入している証拠です。鉄は、水と空気が触れない限り錆びません。
そこで、板金の職人が傷み具合を見ながら、部分的に板金の張り直しをし、その後、防水の職人が密着防水工法にて線防水をしました。
その上から、階段と通路に長尺シートの貼り込みを行います。
長尺シートは、耐久性・耐荷重性にすぐれ、防滑性による滑り止め効果、そして遮音性もあります。そのため、こうした集合住宅の廊下や階段通路に適した素材です。
階段部分の長尺シートには、踏面部分にさらに滑り止めを貼り付けます。
廊下や通路の見栄えもよくなりますし、塗装職人でもおすすめの床材です。
長尺シートを貼り込んだ通路と階段は、見違えるほど美しくなりました。
2階通路下の床、1階部分の玄関前軒天の補修工事
次に通路下にあたる、1階軒天の補修工事です。
さきほどは、2階通路の端にある立ち上がり部分に膨れがあり、鉄部の腐食があることをご説明しました。2階の通路脇に腐食があるということは、2階通路の床にあたる1階の軒天にも腐食がある可能性があります。
現場調査で、1階の軒天(2階通路下)を見てみたところ、ボードに一部たわみが見られました。
ボードのたわみは、雨漏りなどでよくおこるのですが、ボード表面に雨漏りの証拠である雨染みはありません。
そこで、工事の際には1枚ボードを開けさせていただくことをご提案しました。
こちらの通路は、アパートの部屋が何部屋も並んでいる入り口付近なので、軒天のボードも全部で10枚ほどあります。
ボードは1枚外すごとに工事費用がかかりますので、開ける前には必ずご相談します。
1枚開けさせていただいて、中の状況によっては数枚開ける可能性があるということをお伝えし、ご了承いただいたうえで工事を開始しました。
こちらの写真は、1枚外したところです。動画が撮れなくて非常に残念だったのですが、ボードを開けるとザバっと錆びくずが落ちてきました。
軒天(2階通路の床)内の鉄骨が錆び、その錆びが粉状になって積もっていたことで、ボードがたわんでいたのです。
さらには、浸入した水で木の下地も腐っていました。
最終的には、2枚ボードを剥がし、中の木の下地補修、鉄部の錆び落とし、錆止めを行って、新しいボードに張り替えました。
鉄骨の補修には板金職人、木の下地補修には大工が入り、それぞれしっかりと補修を行います。専門の職人がきっちりと補修工事をすることで、建物の安全を維持することができます。
これで、階段部分と通路の工事は終了です。
築年数が長い建物は工事の追加の可能性を踏まえることが重要
今回ご紹介したのは、階段の線防水再塗装工事と長尺シートの貼り込み工事、そして軒天の補修工事です。どちらの工事も現場調査をしただけでは、壁や通路内部の状態はわかりませんでした。
開けてみたことで、内部の状態がわかり、状態に即した工事をすることができたのです。
塗装工事では、表面から明らかに雨漏りが分かる場合もありますが、実際の工事で外壁を開けてみないと、内部の傷み具合がわからないことが多々あります。
工事前に壁に穴を開けスコープなどで内部を見る場合もありますが、スコープレンズで見られる範囲は一部分のため完璧に中の状態を把握することはできません。
お客様のなかには、工事の途中で法外な追加工事費用を請求する悪徳業者の噂を見たことで、工事途中にさらに工程が増えることを気にされ、「これ以上の追加工事はありませんよね?」と見積の段階でおっしゃる方もいます。
しかし、現場の職人からすれば、開けてみないことには建物内部の状態が分からず、分かったところで追加工事ができないと、作業費が発生しないためそのまま閉じることになってしまうのです。
こちらの建物も、1階軒天部分のボードのたわみは、「ちょっと違和感があるな?」くらいの感覚で、雨染みも出ていないため、お客様から許可がいただけなければ、そのままにしてしまうところでした。
長年の現場経験から、2階通路の立ち上がり部分の鉄部腐食などの状況を加味して、このボードのたわみを疑っていたので、なにかしらの原因があると踏んでご提案はしましたが、ボードを開けて何も異常がないことも十分考えられました。
その場合には、ボードを開けるための工事費用は無駄になってしまいますが、それでも異常がないことは確認ができます。
工事をする際に、きちんと実績のある業者の場合には、追加工事に関してご相談の余地を残してください。
建物は車や電化製品と違って非常に大きく、外から見ただけでは中の状況を完全に把握することはできません。
箇所によっては、足場を建てて、外壁を外して初めて状況が分かる場合があります。
お客様と向き合い、建物の寿命を延ばす塗装工事、補修工事ができるように、塗装職人は全力を尽くします。
次回は、こちらの建物のカバー工法や鎧張りのサイディング外壁塗装工事についてご紹介いたします。
