横浜市中区 築40年の屋上 ウレタン通気緩衝工法で安心の防水リニューアル!その3

築40年を迎えられたこちらの建物は、経年劣化により防水性能が低下していたため、ウレタン通気工法で施工しました。

前回のブログでは、通気層の設置と補強作業についてお伝えしましたが、今回はウレタン防水材の塗布、止水パッキンの補修、室外機仮置台の補修など、防水層完成までをご紹介します。

合わせて前回のブログもご覧いただけますと幸いです。

目次

防水層の基礎を作る

最初に、ウレタンK材(下塗り材)を金鏝(かなごて)で塗布しました。K材は防水層の基礎となる部分で、下地との密着性を高め、防水層全体の耐久性を向上させる役割があります。

築40年が経過した建物のため、下地の状態を確認しながら、均一な厚みを確保しつつ作業を進めました。ひび割れや段差がある部分には、通常よりも厚めに塗布し、強度を高めました。特に、エクスパンションジョイント(伸縮目地)は建物の動きにより負担がかかりやすいため、この段階で厚みを持たせて補強することで、後の防水層のひび割れや剥がれを防ぐことができます。

また、気温や湿度にも注意し、適切な乾燥時間を確保しました。この下塗り工程を丁寧に行うことで、防水層全体の安定性が決まるため、慎重に作業を進めました。

屋上防水にて
ウレタン一層目塗布

防水層を形成する

K材が乾燥した後、次にウレタンA材(上塗り材)をローラーで塗布しました。A材は防水層の主要な部分となるため、膜厚(まくあつ)を確保しながら、均一に仕上げることが重要です。

今回の施工では、タフガイシステム遮熱工法を採用し、遮熱トップコートを統一しました。これによりコストを抑えつつ、防水性と遮熱効果を両立させることができます。

トップコートの色はライトグレーを選択しました。この色は白ほど汚れが目立たず、黒ほど熱を吸収しないため、遮熱性能とメンテナンス性のバランスが取れています。

エクスパンションジョイントの下部など、見えにくい部分もハケを使用して丁寧に塗布しました。細かい部分の処理が、防水層全体の品質を左右するため、手を抜かずに作業を行いました。

仕上がりの美しさと耐久性を向上

ウレタン防水層の施工後、仕上げとして土間塗装を行いました。この工程は、防水層を保護し、耐久性を高めるとともに、仕上がりの美しさを向上させる目的があります。

エクスパンションジョイントの下部など、細かい箇所はハケを使用しながら丁寧に塗布しました。広い範囲は6インチのローラーを使い、均一に仕上げています。施工後に防水層の浮きや剥がれがないかを確認し、必要に応じて追加の塗布を行いました。

防水層が均一に仕上がることが、長期間の耐久性を保つポイントとなるため、慎重に作業を進めました。

水の侵入を防ぐ対策

止水パッキンは、長年の使用により劣化し、防水性能が低下することがあります。今回は、既存のパッキンの状態を確認し、傷んでいる部分について補修を行いました。

まず、劣化した止水パッキンを撤去し、新しいシーリング材を充填しました。さらに、プライマーを塗布することで、シーリング材と防水層の密着性を向上させ、水の侵入を防ぎます。

この作業を行うことで、防水層と接合部の耐久性が向上し、長期間にわたって安心して使用できる防水環境を確保できます。

見えにくい部分も確実に仕上げる

最後に、室外機の仮置台部分の補修作業を行いました。室外機の下は防水施工が難しく、適切な処理をしないと防水層の劣化が早まる原因となります。

まず、室外機を一時的に持ち上げ、下部の防水層の状態を確認しました。その後、補修が必要な箇所に防水材を塗布し、施工中に防水層が傷つかないように保護シートを敷いた上で作業を行いました。室外機の復旧時にも防水層を損なわないよう慎重に作業を進めました。

このように、細かい部分の施工が、防水工事全体の品質を左右します。

室外機の仮置台部分の補修のやり方について詳しい動画がありますので、合わせてご紹介いたします。

まとめ

今回の防水工事では、ウレタン防水の塗布をはじめ、劣化した止水パッキンの補修や室外機の下の防水処理など、細かい部分まで丁寧に仕上げました。

防水工事は、表面だけでなく、見えない部分の処理がとても大切です。小さな隙間や弱い部分をしっかり補修することで、防水の効果が長持ちします。

これからも、建物を守るために、一つひとつの作業を丁寧に行い、安心できる防水工事を提供していきます。どうぞお気軽にご相談ください。

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