横浜市青葉区マンション屋上の塩ビシート防水に重ねるウレタン防水工事例
横浜市青葉区にある、4階建てマンションの屋上防水工事を施工しました。
このマンションは築30年で、屋上には10年以上前に「塩ビシート」という防水シートが施
されています。
今回、お客様のご希望により、その既存の塩ビシートの上から新しく「ウレタン防水」を重
ねて施工することになりました。
しかし、単にウレタンを塗ってしまうと防水層がひび割れたり切れたりするリスクがあるた
め、通常のウレタン防水工法では難しい状況です。
そこで、特別な工法である「サラセーヌES工法」(以下、ES工法)を採用し、丁寧に防水
工事を行いました。
ES工法なら、既存の塩ビシートの上にウレタン防水をしっかり密着・積層させられるため
、古い防水層を長持ちさせながら新しい防水性能を追加できます。
事例を順に追いながら、工事の詳しい内容を順にご説明しますのでご覧下さい。
現場調査と高圧洗浄

どのような工事でも、現場調査が最も重要です。
建物の現状を把握することで、正確な見積もりや工事が可能になります。
今回のES工法でも、事前の現場調査を徹底的に行いました。
このマンションの屋上は階段で上がれる構造だったため、足場を設置せずに現場調査ができ
ました。
建物は少し複雑な形状をしており、屋上もブロックごとにパラペットで区切られています。
一区画のみオーナー様がガーデニングに使用している部分がありましたが、それ以外は人の
出入りがほとんどない状態でした。
床面を囲むパラペットには、外壁工事時の落下防止用親綱を固定するリングが設置されてお
り、区画ごとに脱気筒と排水溝が設けられています。
塩ビシートの状態を確認したところ、表面の劣化は見られるものの、大きな破損箇所はあり
ませんでした。
以上の調査の結果、屋上床面の経年劣化は見られるものの、補修工事の必要はなかったので
、ES工法のみを行うことに。(劣化が激しい場合には、補修工事が必要となり、工事の内
容によって費用が大きく変動します。)

今回の工事は、高圧洗浄からスタートします。
お客様のご協力で、屋上に置かれていた植木鉢などを移動していただきましたので、隅々ま
で洗浄することができます。
排水溝の蓋も外して隅々まで洗浄し、ホコリや苔などを除去したら高圧洗浄は完了です。
古いシーリングを撤去する

次は、工事前の下準備です。今回はパラペット部分の塗装は行わず、立ち上がりおよび床面
のみウレタン防水工事をします。
まずは、立ち上がり部分の下準備です。
立ち上がり部分の金具はそのまま残し、既存のシーリング(コーキング)にカッターを入れ
て撤去します。
このシーリングは、前回の塩ビシート防水工事の際に施工したもので、一部に劣化や痩せ(
やせ細り)が確認できました。
そのため、今回全体を新しく打ち直します。
シーリング部分は、後でウレタン防水材を塗布する箇所になるため、新しく打ち直すことで
ウレタンとの密着性(付着性)が大幅に向上し、防水性能をより確実に保てます。

シーリング撤去後、シーリングを付着させるためのプライマーを塗布し、新規シーリングを
打ち込みます。

次に金具部分にもプライマーを塗ります。このプライマーは、金具にウレタン防水材を密着
させるためのものです。
新規シーリング部分は先ほども説明した通り、プライマーを塗らなくてもウレタン防水材が
付着するため、シーリングの上にはプライマーを塗布しません。
金具部分にのみプライマーを塗ります。
塩ビシートの繋ぎ目に補強布を貼る

立ち上がり部分の下準備が完了したら、床面にもプライマーを塗ります。

その後、塩ビシートの繋ぎ目などに補強用クロスを貼りをします。
補強用のクロスはポリエステル繊維製で、床面の動きに追従するタイプです。
これはES工法で定められた手順であり、塩ビシートの動きによるウレタン防水面の破断を
予防するための処置となります。

床の繋ぎ目、脱気筒の周り、立ち上がりと床面の取り合い部分などに補強用クロスを貼り込
んだら、下準備は完了です。
ウレタン防水材を塗布する

下準備が整ったら、屋上全体にウレタン防水材をローラーで塗布します。

こちらは1層目の塗布写真です。
立ち上がり部分には粘度の強いウレタン防水材を塗布しています。
材料自体は同じですが、垂直面のため通常希釈したものでは流れ落ちてしまうため、粘度を
調整して対応します。床面にもローラーでウレタン防水材を塗布しました。作業は2名で行
っています。

こちらは、2層目のウレタン防水材を塗布している様子です。

1層目はサラセーヌK(通常タイプ)、2層目はサラセーヌA(高強度タフガイタイプ)を使
用しています。これもサラセーヌES工法で推奨される方法です。

どちらも2液タイプで、現場で混合して使用します。
2層目のサラセーヌAは破断に強い高強度タイプのため、屋上防水に適しています。

最後にライトグレーのトップコートを立ち上がりおよび床面に塗布して完成です。

このトップコートは遮熱タイプのもので、ES工法で定められた材料となります。

今回はパラペット部分に塗装はしていませんが、床面が塗り替えたことで全体的に美しく見
えます。お客様にも大変ご満足いただけました。
屋上防水は用途によって使い分ける

今回のマンション屋上では、ガーデニングに使用している区画と、普段人が歩かない区画が
ありました。
今回のブログでご紹介したのは、人が歩かないタイプの屋上に対する施工です。
見積もり時には、塩ビシート防水を重ねる方法とウレタン防水のES工法の2案をご提示しま
したが、お客様はウレタン防水を選択されました。
塩ビシートの方が強度は高いですが、人が歩かない場所であればウレタン防水でも長期的に
屋上を保護できます。
一方、お客様がガーデニングを行っている区画については、より強度のある塩ビシート防水
を重ねる予定です。
その工事内容については、次回のブログでご紹介できればと思います。
屋上の床上防水工事は、使用状況によって適した防水工法は異なります。屋上防水工事をご
検討の際は、ぜひ一度ご相談ください。
現地調査をしっかりと行い、お客様の屋上の状態に最適な方法をご提案いたします。
