横浜市中区 築40年の屋上 ウレタン通気緩衝工法で安心の防水リニューアル!

今回は横浜市中区にある築40年の3階建て建物の屋上防水工事を行いました。既存の防水層はウレタン防水でしたが、経年劣化によるひび割れや膨れが発生していたため、ウレタン通気緩衝工法でしっかりと防水を強化しました。

今回の現場では、ドレンの交換や防水層の膨れ、エアコン室外機の影響など、細かい課題が多い工事でしたが、慎重に対応しながら進めました。工事の様子を詳しくご紹介していきます。

目次

施工前の現場調査

最初に現場調査を行い、屋上の状態を確認しました。特に気になったのはドレン(排水口)の劣化です。

前回の工事では、キャップ部分だけが交換されており、ドレン自体は老朽化したまま。これでは継ぎ目部分から水が侵入するリスクが高く、防水層を長持ちさせるためには適切なドレン交換が必須です。

今回の工事では、継ぎ目のないドレンを選定し、水の侵入リスクを最小限に抑えます。古い建物ほど排水機能が重要なので、しっかりと対応していきます。

既存ドレンキャップの様子 劣化が進行している状態です

なぜ防水層が傷むのか?

今回の工事で特に重要だったのが、防水層の膨れや破断です。特にエアコン室外機の近くやタワーのような設備の周囲で防水が浮いており、部分的に切れている箇所も見受けられました。

原因として考えられるのは、①下地からの水蒸気による膨れ ②設備の重さによる防水層への負荷 ③前回の施工時の処理不足 が挙げられます。

このような膨れが発生すると、防水層が剥がれて隙間ができ、そこから雨水が侵入しやすくなります。今回の施工では、通気緩衝工法を採用し、下地から発生する水蒸気を適切に逃がせるようにすることで、今後の膨れを防ぎます。

屋上防水 既存防水層の様子

古い汚れをしっかり落とす

現地調査が完了したら、次に屋上全体の高圧洗浄を行いました。防水工事において高圧洗浄は、新しい防水層の密着性を高めるための重要な工程です。

屋上には長年の汚れ、ホコリ、コケなどが付着しており、これらをしっかりと除去しないと防水材が剥がれやすくなってしまいます。

また、排水溝(ドレン)部分にはゴミや砂が溜まっており、排水機能が低下している状態でした。そのため、ドレン内部もしっかりと洗浄し、水の流れをスムーズにする処理を行いました。

防水層の膨れや脆弱部分の切開処理

高圧洗浄が完了したら、次に防水層の膨れや破断部分の切開処理を行いました。今回の屋上では、過去の防水層が複数重ねられている状態でした。そのため、下地との密着不良が原因で膨れや剥がれが発生していました。

また、屋上にはエアコン室外機や設備が設置されており、一部の機械は移動できませんでした。そのため、移動できる機械は持ち上げて作業し、移動できない箇所はできる限り手作業で丁寧に施工しました。

こうした細かい部分の処理を適切に行うことで、長期間にわたって劣化しにくい防水層を作ることができます。

既存防水層の切開処理

防水材の密着性を高める下地処理

防水層の不良部分を処理した後、次にプライマー(下塗り剤)を塗布しました。プライマーは、防水材と下地の接着を強化し、剥がれを防ぐために不可欠な工程です。

特に、エアコン室外機周辺は細かい作業が必要だったため、設備を持ち上げられる範囲で最大限作業を行い、細部までプライマーを塗布しました。

プライマー塗布後は一定時間乾燥させ、しっかりと下地に密着するまで待つことが重要です。この工程を怠ると、防水層が浮いたり剥がれたりする原因となるため、丁寧に進めました。

屋上防水プライマー塗布の様子

ここで屋上防水工事の動画をご紹介します。※現場は違う場所になります。

ここまでの工程と合わせて参考になれば幸いです。

まとめ

今回の工事では、ドレンの交換、防水層の膨れ処理、高圧洗浄、防水層の切開処理、プライマー塗布までの工程を進めました。

防水工事は、下地処理の丁寧さが最終的な耐久性を大きく左右するため、一つひとつの作業を慎重に進めています。次回のブログでは、通気層の施工から補強作業までをお伝えします。

防水のことでご不明点などがございましたら、お気軽にご相談ください。

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